
手塚治虫作品の中には、多くの外国人が登場します。最近それらの一部の描き方が人種差別を助長するものとの指摘がなされております。私たちはこれらの作品が発表された当時、作者も差別を助長するような思いは全く無かったものと認識しております。作者は常に、すべての憎悪と対立は悪であるという信念を持ち続けた人で、物語の底には強い「人間愛」が流れています。しかしながら私たちはこのような表現に不快感を覚え差別に繋がると感じる方々がいる以上、その声に真剣に耳を傾けねばならないと考えております。21世紀を迎えた今、私たちが敢えてこれらの作品に手を加えず、配信を行うのは、作者が既に故人で作品の改訂が不可能であること、またこれらの作品に込められた手塚治虫のメッセージを伝えること、そして私たちには、日本の文化遺産と評価されている作品を守っていくと同時に、後世に伝えていく責務があると考えたからです。もとより創作活動に携わる者として、私たちはあらゆる差別に反対し、差別がなくなるよう努めてまいります。ご覧の皆様も、これらの作品に接するのを契機に、様々な差別が存在している事実を認識し、この問題への理解を深めてくださいますようお願いいたします。
手塚プロダクション